真夏のゴルフは気合ではなく仕組みで守る|52歳サラリーマンが建設現場仕込みで実践する、熱中症を防ぐ水分・服装・撤退の暑さ対策

朝9時で背中が焼ける真夏のラウンドを、52歳はどう乗り切るか。建設現場で叩き込まれた熱中症対策をゴルフに応用し、スタート前から始める水分・塩分補給、冷感タオルと服装、早朝スルーと薄暮の使い分け、昼ビールの危険、撤退の判断基準まで実務だけをまとめました。

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朝9時、カートの温度計が33度を指していました。まだ3ホール目です。背中がじりじり焼けて、グローブの中は汗で滑り始めています。「暑くなってきたな、そろそろ水を飲もう」——実は、そう感じた時点でもう一歩遅いのです。

52歳・建築メーカー営業の私は、夏の建設現場の熱中症対策を仕事で叩き込まれてきました。現場の鉄則は「喉が渇く前に飲む」「気合ではなく仕組みで防ぐ」。この鉄則は、そのまま夏ゴルフに使えます。

私はゴルフ歴22年・約280ラウンド。千葉・茨城を中心に、真夏も普通に回ってきました。夏のスコアが意外に安定するという話は夏のスコア分析に書いたので、今回はその土台になる 暑さ対策の実務 だけをまとめます。50代の体で真夏の18ホールを安全に回りきるための、水分・服装・休み方・撤退判断の話です⛳。

水分と塩分は「スタート前」から始める

夏の水分補給はスタート前から始まっている、というのが結論です。喉が渇いてから飲むのでは遅いからです。

建設現場では「作業前の水分補給」を口うるさく指導されます。人間は喉の渇きを感じた時点で、すでに軽い脱水が始まっているからです。ゴルフも同じで、1番ティーに立つ前に飲んだ水が、後半の集中力を左右します。

私が実践している手順は3つです。

  • 家を出る前にコップ1杯の水を飲む
  • 練習グリーンに向かう前にもう1杯飲む
  • ラウンド中は各ホールのティーで一口、を機械的に続ける

ポイントは「飲みたいかどうかで判断しない」ことです。ティーに着いたら飲む、と決めてしまえば、暑さで判断力が落ちてきても仕組みが守ってくれます。

塩分も忘れてはいけません。水だけを大量に飲むと、体内の塩分濃度が下がってかえって体調を崩します。スポーツドリンクと水を1本ずつ持ち、交互に飲むのが私のやり方です。塩分補給用のタブレットをポケットに入れておくと、ハーフの途中でも手軽に補えます。

量の目安は、ハーフで500ml〜1リットルです。真夏の18ホールなら合計2リットル前後を飲むつもりで、カートに常備しておきます。足りなくなったら我慢せず、コースの茶店や自販機で迷わず買い足してください。「持ってきた分でしのぐ」という発想が、夏はいちばん危険です。

現場仕込みの目安もひとつ。トイレに寄ったとき、尿の色が濃ければ水分不足のサインです。地味ですが、自分の状態を客観的に知るいちばん簡単な方法だと思います。

服装と冷感グッズは「直射日光から肌を守る」が基本

夏の服装は「涼しそうな見た目」ではなく「肌を直射日光にさらさない」で選びます。日に焼けた肌は熱を持ち、ラウンドの間じゅう体力を奪い続けるからです。

私は吸汗速乾の長袖インナーに、白系の半袖ウェアを重ねています。長袖は暑そうに見えますが、直射日光を遮るぶん体感はむしろ楽です。帽子はつばの広いタイプにして、首の後ろまで影を作ります。

冷やすグッズは、水に濡らして絞る冷感タオルが主役です。首に巻いておくだけで体感が大きく変わります。太い血管が通る首を冷やすのが効率的、というのも現場で教わった知識です。氷嚢をひとつ持って、休憩のたびに氷を入れ替えるのもよく効きます。

日傘も、もう恥ずかしい道具ではありません。私がよく行く千葉や茨城のコースでも、男性が普通に差しています。待ち時間に自分の影を持ち歩ける、と考えればこれほど合理的な道具はないと思います。

見落としがちなのがサングラスです。強い日差しの中で目を細め続けると、それだけで顔と首の筋肉が疲れます。目から入る紫外線も疲労のもとになると言われており、午後の集中力を守る意味でも効果を感じています。

夏ラウンドの持ち物チェックリスト

前日の夜にバッグへ入れておくものを表にまとめます。当日の朝に慌てないための一覧です。

持ち物使いどころ
水500ml×2本ラウンド中の基本の水分
スポーツドリンク1本水と交互に飲む
塩分タブレットハーフ途中の塩分補給
冷感タオル首に巻いて常用する
氷嚢休憩ごとに氷を補充する
替えグローブ2枚汗で滑ったら即交換
替えインナーハーフターンで着替える
日焼け止めスタート前と昼に塗り直す
つば広の帽子首の後ろまで日陰にする

替えのグローブとインナーは、暑さ対策として軽視されがちです。汗だくのインナーをハーフターンで着替えるだけで、後半のスタートが見違えます。前日準備の全体像はラウンド前日の準備チェックリストにまとめてあります。

休み方は「待ち時間の中で涼む」で仕組み化する

暑いからといって、プレーを遅らせるわけにはいきません。そこで私は「休憩は待ち時間の中で済ませる」と決めています。

やることは単純です。カート移動中に水を飲み、同伴者が打っている間は木陰で待ちます。自分の打順が来る前に素振りまで済ませておけば、涼んでいてもプレーは止まりません。

逆にやってはいけないのは、打ち終わったあとに日なたで立ち話を続けることです。体は消耗するのに、プレーは進まない。いちばん損な時間の使い方です。テンポを保つ工夫はスロープレーにならない習慣に書いた内容がそのまま夏にも使えます。

カートを停める位置も小さな工夫のしどころです。木陰があれば数メートル先でもそちらに停めます。座席が日なたで熱くなるのを防げますし、待つ間の体感がまったく違います。

茶店や東屋があるコースなら、通過するたびに1〜2分だけ立ち寄ります。冷房と氷の補充で体温をいったん下げておくと、次の3〜4ホールが楽になります。

早朝スルーと薄暮ハーフを使い分ける

真夏のいちばん確実な暑さ対策は、暑い時間帯にコースにいないことです。私は7月と8月は、早朝スルーか薄暮ハーフを優先して予約します。

早朝スルーなら、6時台に出て昼前には終われます。気温のピークである13〜15時を丸ごと避けられるのが最大の利点です。ただし50代の朝は体が動きません。私は朝のウォームアップの手順を、早朝スルーの日ほど丁寧にやります。

早朝でもうひとつ大事なのが朝食です。時間がないからと抜いてしまうと、水分も塩分も入らないまま炎天下に出ることになります。おにぎり1個と味噌汁だけでもいい。食べてから家を出るのを、早朝スルーの条件にしています。

薄暮ハーフは、夕方から9ホールだけ回る遊び方です。料金が安く設定されていることが多く、ゴルフ代の節約という意味でも夏向きです。枠の探し方はコース予約のコツに書いた方法が使えます。

ひとつ注意があります。危ないのは真夏の盛りより、梅雨明けの直後です。体がまだ暑さに慣れていない時期に、気温だけが一気に跳ね上がるからです。建設現場でも、熱中症は梅雨明けの週に集中すると教わります。梅雨のゴルフから夏へ切り替わるタイミングこそ、警戒を一段上げてください。

昼の生ビール1杯が、夏はいちばん危ない

暑い日のランチで飲む生ビールは最高です。だからこそ書きますが、夏のラウンドでは1杯でもやめたほうがいい。アルコールには利尿作用があり、飲んだ量より多くの水分を体から出してしまうからです。つまりビールは水分補給ではなく、脱水を進める飲み物です。

私自身、ランチのビール1杯で後半を大きく崩した失敗があります。顛末はスタミナ管理の記事に白状しましたが、あれは5月の、暑さの厳しくない日の出来事でした。真夏に同じことをすれば、崩れるのはスコアだけでは済みません。脱水の進んだ体で炎天下に戻るのは、熱中症の入り口に自分から立つ行為です。

ビールは風呂上がりまでとっておく。夏の間だけの我慢だと割り切っています。

撤退の基準は「元気なうち」に決めておく

最後がいちばん大事な話です。撤退の判断基準は、ラウンド前の元気なうちに決めておいてください。暑さで判断力が落ちてから考えても、正しい判断はできないからです。

私が決めているサインは3つあります。立ちくらみがしたら、次のホールから日陰中心のプレーに切り替える。ふくらはぎが攣り始めたら、スコアを捨てて安全第一に徹する。そして、汗が急に止まったと感じたら、その場でやめてクラブハウスに戻ります。汗が出なくなるのは体温調節が破綻しかけている危険信号だと、現場の講習で繰り返し教わりました。

自分のことだけでなく、同伴者のサインにも気を配ってください。返事が短くなる、歩く速さが落ちる、汗のかき方がおかしい。そう感じたら「大丈夫?」ではなく「次の茶店で休もう」と具体的に声をかけます。熱中症になりかけている本人ほど「大丈夫」と答えるものだと、現場の講習では必ず教わるからです。

「プレー費がもったいない」という気持ちは分かります。私も少ない小遣いから捻出している身です。それでも、倒れて仲間の1日とコースの営業を止めるほうが、はるかに高くつきます。50代は発汗の反応も回復のスピードも、若い頃と同じではありません。腰をかばう工夫と同じで、体を守る撤退は格好悪いことではなく、長くゴルフを続けるための投資です。

まとめ|暑さ対策は気合ではなく仕組みで

夏ゴルフの暑さ対策を、最後に一覧にします。

  • 水分はスタート前から。ティーごとに一口を機械的に続ける
  • 塩分はスポーツドリンクとタブレットで補う
  • 服装は肌を日光にさらさない。冷感タオルで首を冷やす
  • 休憩は待ち時間の中で済ませ、プレーは止めない
  • 7〜8月は早朝スルーと薄暮ハーフを優先する
  • 昼のビールは我慢する。脱水を自分から進めない
  • 撤退のサインは元気なうちに決めておく

どれも技術のいらない話ばかりです。裏を返せば、仕組みさえ作れば52歳でも真夏の18ホールは怖くありません。実際、私の夏のスコアは崩れるどころか安定しています。その理由の分析は夏ゴルフのスコア分析をご覧ください。

暑さは気合で勝てる相手ではありません。喉が渇く前に飲み、暑い時間を避け、危ないと思ったら帰る。その仕組みを先に作った人だけが、夏のゴルフを最後まで楽しめます。

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