練習場の使い方を変えるだけで上達する|球数より質の効率練習法

練習場で何百球も打っているのにスコアが伸びない方へ。1球ごとに目標と球筋を決める、コースを想定して打ち分ける、ドライバー乱打を避ける。52歳サラリーマンゴルファーが続けている目的別の効率練習法をまとめました。

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練習場に通っているのに、なかなかスコアが良くならない。そんな悩み、ありませんか。

  • 1回の練習で200球くらい打っているのに、コースに出ると別人になる
  • 気づいたらドライバーばかり打って、汗だくで満足して帰っている
  • 何を直したいのか自分でもよく分からないまま、ただ球を打っている

私も40代の頃は、まさにこの状態でした。仕事帰りに練習場へ寄って、カゴ2杯を無心で打って、「今日はいい汗かいたな」と帰る。でもスコアは一向に変わらない。当たり前です。あれは練習ではなく、運動だったんです。

この記事では、練習場での「球数」を「質」に変えるための具体的な考え方と、目的別のメニューをお伝えします。22年で通算約280ラウンドを記録してきた中で、私が「これは効いた」と感じたものだけを、噛み砕いて書きました。

なぜ「たくさん打つ」とかえって下手になるのか

まず一番大事な話から。球をたくさん打つこと自体が、上達を妨げることがあります。

理由は単純で、人は疲れてくると無意識にラクなスイングを探すからです。最初の30球は丁寧に振れても、100球を超えたあたりから腕だけのスイングになり、フォームが崩れていく。その崩れたスイングを何十球も反復すれば、体は「崩れた動き」を覚えてしまいます。つまり、悪いクセを練習しているわけです。

私のクセは昔からフックなのですが、疲れてくるとそのフックがさらに強く出ます。疲れた状態で打ち続けると、強いフックの打ち方を体に刷り込むことになる。これに気づいてから、私は「カゴ何杯打つか」ではなく「今日は何をテーマにするか」で練習を組み立てるようになりました。

50代になると、この問題はもっと深刻です。40代の頃と違って、回復が遅い。疲れた状態で無理に振り続けると、フォームが崩れるだけでなく腰や背中を痛めます。体力的にも、ダラダラ打ち続けるのは50代には合っていないのです。

球数の目安|200球より80球を丁寧に

では何球が適切なのか。私の感覚では、集中して打てるのはせいぜい80〜100球です。これを下の表のように考えています。

球数状態何が起きているか
〜30球ウォームアップ体が温まり、フォームの感覚が戻ってくる
30〜80球ゴールデンタイム集中して1球ずつ課題に取り組める一番濃い時間帯
80〜120球惰性ゾーン疲れで腕打ちになりがち。何となく打ち始める
120球〜逆効果悪いクセの反復。ケガのリスクも上がる

もちろん体力や目的によって幅はありますが、「たくさん打った日ほど良い練習」ではないことだけは覚えておいてください。少ない球数を丁寧に打つ方が、はるかに身につきます。

私は仕事帰りに行くときは、あえて小さいカゴ1杯にすることもあります。「これしか打てない」と決めると、1球の重みが変わるんです。

1球ごとに「目標」と「球筋」を決める

ここが今日の記事で一番伝えたいところです。

練習場で漫然と前を向いて打つのをやめて、1球ごとに目標と球筋を決めてください。 やることはシンプルで、打つ前に次の3つを口に出す(または心の中で言う)だけです。

  1. どこを狙うか(あの黄色い旗、200ヤードの看板の左、など具体的に)
  2. どんな球を打つか(まっすぐ、軽いフェード、低い球、など)
  3. 打った後、結果を採点する(狙い通りか、ズレたか)

たったこれだけですが、効果は劇的です。なぜなら、コースには「ただまっすぐ前に打つ場面」など一つもないからです。コースでは毎回「あそこの木を避けて、あのフェアウェイの右サイドへ」と狙いを定めて打ちます。練習場で狙いなく打つ習慣は、本番でまったく役に立ちません。

私はマットの向きをわざと少し変えて、毎球ターゲットラインを取り直すこともあります。同じ方向に何球も打つより、よほどコースに近い練習になります。

コースを「1ホール」想定して打ち分ける

目標と球筋を決められるようになったら、次のステップです。頭の中で1ホールをプレーします。

例えばこんな具合です。

  • 1打目:ドライバーで「あの看板の左、フェアウェイ右サイド」を狙う
  • 2打目:7番アイアンで「残り150ヤードのグリーンセンター」を狙う
  • 3打目:仮にミスしたと想定して、ウェッジで「グリーン手前から寄せる」イメージ

このように、実際のラウンドの流れをそのまま練習場で再現するわけです。同じクラブを連続で打たず、1球ごとにクラブを持ち替える。これが地味にきついのですが、コースでは当然1球ごとにクラブも状況も変わります。本番に近い負荷をかけておくと、ラウンドでの対応力がまるで違ってきます。

特に、ミスを想定して打つのがおすすめです。ティーショットが曲がった前提で、次にどう立て直すか。この「リカバリーの練習」をしておくと、本番で1発のミスから崩れるのを防げます。崩れない技術についてはダブルボギーを防ぐコースマネジメントでも触れていますので、よければ合わせて読んでみてください。

ドライバー乱打の罠|気持ちいいけど一番伸びない

これは耳が痛い人が多いと思います。私もそうでした。

ドライバーをひたすら打つのは、練習場で一番気持ちいい。そして一番上達につながりにくい。 飛んだときの爽快感があるので、ついフルスイングで連発してしまう。でも考えてみてください。1ラウンドでドライバーを使うのは、せいぜい14回前後です。一方、アプローチやパターは数十回使います。使用頻度と練習量が、まったく逆になっている人がほとんどなのです。

しかも、ドライバーを力一杯振り続けると、スイングのリズムが速くなり、他のクラブまで振り急ぐようになります。私の場合、ドライバー乱打をした翌週のラウンドは、決まってアイアンのリズムまで崩れていました。

ドライバーは苦手なクラブほど打ちたくなりますが、練習場で直すのは「振り方の土台」であって、コースで急に直そうとしないのが私の持論です。フックやスライスの直し方は球数で殴るものではありません。原因を一つずつ潰す話なので、ドライバーのフックの直し方のような原因別のアプローチで取り組むのが近道です。

目安として、私はドライバーは1回の練習で多くても15〜20球と決めています。それ以上は「楽しいから打っている」だけだと自分に言い聞かせています。

練習を「アプローチとパター」で締める

そして、これが効率練習の仕上げです。練習場の最後の10〜20球は、必ずアプローチに使ってください。

フルショットで疲れた体でも、30〜50ヤードの小さい振り幅なら丁寧に打てます。そして前述の通り、スコアに直結するのは圧倒的にこの距離です。「寄せとパターはスコアの半分」と言ってもいい。私が80台を安定させ、ベスト76(2025年9月・PGM武蔵GC)を出せたのも、ドライバーが良くなったからではなく、この短い距離をコツコツ練習し続けたからだと本気で思っています。

50ヤード前後の重要性は50ヤードがスコアを決めるで詳しく書いていますが、練習場でも「最後はアプローチ」を習慣にするだけで景色が変わります。

そして可能なら、練習場のパッティンググリーンで5〜10分だけパターを転がして帰る。ラウンドの最後の砦はパターです。 ここを無視して帰る人が本当に多いのですが、もったいない話です。

目的別・練習メニューの組み立て例

最後に、目的別にメニューの例をまとめます。あくまで一例なので、ご自身の課題に合わせて入れ替えてください。

目的配分の目安(全80球の場合)ポイント
スコアを安定させたいウォームアップ20+アイアン中心40+アプローチ20ドライバーは封印してもいい日を作る
特定のミスを直したいウォームアップ10+課題のクラブ50+確認20テーマは1つだけに絞る
ラウンド前の調整ウォームアップ20+各クラブ満遍なく40+アプローチ20新しいことは試さない。今の感覚を確認するだけ
時間がない日アプローチ40+パターフルショットを捨てて短い距離に全振り

「今日のテーマは1つだけ」——これを守るだけで、練習の密度はまったく変わります。あれもこれも直そうとすると、結局どれも身につきません。

なお、これは私という一個人が続けてきた工夫です。医療的なアドバイスではありません。50代は体の状態が人それぞれですから、痛みや違和感があるときは無理をせず、休むか専門家に相談してください。練習は続けてこそ意味があります。

まとめ

  • 球数より質。集中して打てるのは80〜100球程度。たくさん打つほど良い練習ではない
  • 1球ごとに目標と球筋を決める。狙いなく前に打つ癖はコースで役に立たない
  • コースの1ホールを想定して打ち分ける。クラブを持ち替え、ミスからのリカバリーも練習する
  • ドライバー乱打は最も気持ちよく、最も伸びない。1回15〜20球を目安に
  • 最後はアプローチとパターで締める。スコアに直結するのはこの短い距離

練習場の使い方を変えるのにお金は一切かかりません。今日からできて、しかも一番スコアに効く改善です。ぜひ次の練習から試してみてください。

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練習場は、いい汗をかきに行く場所ではありません。コースで困らないための準備をしに行く場所です。1球の重みを変えれば、200球のダラダラ練習より、80球の本気の方が、必ず遠くまで連れて行ってくれます。

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